どんな職場においても専門職の人間は重宝されるし、専門知識を生かして現場で活躍することは、こうした職業に就く人にとってのやりがいでもあると思います。
しかし、時に専門用語を使った説明がよく分からない、などということが起こりうるのも現実のようです。どんなに良いプロジェクトでも、メンバー同士でのコミュニケーションがうまくいかなければ、良い進捗を生むことは難しくなります。また、説明に誤解があった場合などは、大きなトラブルにもつながりかねないといえることでしょう。こうしたすれ違いの原因は、お互いが自分の視野でしか物事を見られていない、ということにある場合がほとんどのようです。専門職側からすれば、「この程度のことは常識」と思うようなことでも、それは一般的にはほとんど知られていない専門用語であるかもしれません。これは、逆もまた然りで、専門性の高い人こそ意外と世間一般の「常識」と思われている事柄を知らないこともあるようです。
そこで大切となってくるのは、現場で関わる相手に対して、その知識レベルにあった説明を心がけることです。相手が当たり前として話していることに対して、なかなか質問もしにくいので話す側が聞き手にわかるように配慮をすることが大事です。また、どういった言葉が専門用語に当たるのか、専門職に就く人は把握しておいてなるべくわかりやすい表現に置き換えて話すことも大事です。
それから聞き手としては、わからない用語についてはきちんと質問して理解することが大事です。知識のカバー範囲に差があるのは当たり前なので、わからないことは決して恥ずかしいことではありません。双方の歩み寄りこそが、仕事をスムーズにするのです。